5月某日、『GOSICK』最終話のアフレコが行われた。運命の大いなる波に飲み込まれながら、24話にわたったヴィクトリカと一弥の冒険もようやく一段落。そんな感動の最終回、アフレコ終了直後のキャストに、お話を伺った。
後列 ブライアン・ロスコー役:大川透さん/久城一弥役:江口拓也さん/グレヴィール役:木内秀信さん
前列 コルデリア・ギャロ役:沢城みゆきさん/ヴィクトリカ役:悠木碧さん/アブリル役:下屋則子さん
――まずは、最終話を終えられた今のお気持ちを聞かせてください。
悠木
ヴィクトリカの「人とどう接していいのか分からない」という気持ちから始まったので、彼女がこういう形で最終回を迎えたことにすごく感動しています。「素敵だな」ってキラキラした思いで終わりました。
江口
毎週、アフレコが終わったあとは次の回の台本をいただいていたので、今日も次の台本をもらえるような気がして……なんだか「終わった」という実感がまだありません(笑)。でも、一つの区切りとしてホッとした最後でした。
木内
始まったころは、さまざまな事件が起こるので、最終的にどんなふうに決着がつくか予想できませんでした。でも、2人にとっていい終わりになって良かったと思います。
下屋
ものすごく素直な感想として、最終回に出番があって良かったです(笑)。どんな最後になるかいろいろ予想してたんですけど、私にとってはまさかの展開で、アブリルにとってはちょっとせつない終わりだったんですけど、「この先きっと彼女が幸せになるためにがんばっていくんだな」という姿が見られて良かったです。
沢城
母親を演じていた者としては、「コルデリアに見せてあげたかったな」と思えるラストを、とりあえず私が代わりに見届けられて、安心しました。
大川
ロスコーは最初のうちはなかなか出番もセリフも少なくて、「いったい何をする人なんだろう?」と不思議に思っていました(笑)。でも、気がついたらコルデリアと一緒に物語の真ん中にいたので、終わってみるとなかなか感慨深いものがあります。
――自分の演じたキャラクターの印象に残ったセリフや、行動があれば教えてください。
また、最後にキャラクターに一言かけるとしたら?
悠木
ヴィクトリカは最初から最後まで、階段を一つずつ登って、成長していったので、どのエピソードも私にとっては大切で、一つに絞るのが難しいです。たとえば、<クイーンベリー号>のときは、「ひとりは怖い」って久城に伝えられたり、その後の灰色狼の村のエピソードでは、自分から久城を助けたり。だから、みなさんももし見逃したエピソードがあれば、ぜひ全部を最後まで見届けていただきたいです。ヴィクトリカには「一緒に素敵なレディーをこれからも目指そうね」って声を掛けてあげたいです。本当に、「大人になるって素敵なことなんだ」って気付いた最後でした。
江口
第17話のラストで、ヴィクトリカが命を諦めてしまったときに、僕が……いや久城一弥が、「生きる意味なんて、後でゆっくり考えればいい。一緒に学園へ帰ろう。そのために、僕は、ここへ……」と、命があればこそだよ、と伝えて一緒に帰って行ったシーンが、印象に残っています。あのとき、久城としてヴィクトリカを守り続けようと決心しました。久城には「よかったな。後はその思いを貫いてください」と言いたいです。
木内
僕はジャクリーヌとの出会いの回(第11話)ですね。髪型がドリルになってるのには何か理由があるとは思っていたんですけど、まさか昔、愛した人のためだとは想像していなかったので、全体的に印象に残っているエピソードです。グレヴィールには「これから、もしヴィクトリカがいなくなったらどうするの?」と聞いてみたいです。警部として、もっと腕を磨かなきゃいけないんじゃないの、と思うので(笑)。
下屋
私は、夏休みの回(第12話)ですね。今まではずっとヴィクトリカと一弥が学園を離れてしまって、アブリルが取り残されてしまっていたけど、今回はやっと久城と避暑に行けると思いきや、まさかアブリルだけ去ることになるとは(笑)。その他にも、大きな事件は起こらないけど、ほのぼのとしたエピソードで、アブリルのかわいらしさも出ているので、印象に残っています。アブリルには「男は星の数ほどいるよ」と言ってあげたいです(笑)。
沢城
コルデリアとして印象に残っているのは、塔に幽閉されていた娘を一目見ようと会いにいったときに、ヴィクトリカが一生懸命、こちらに触れようとしていた姿が壮絶でした。家でビデオをチェックしているときは泣けたけど、本番では「母として強くならなきゃいけないな」と思ったんですよね。個人的には、コルデリアが以前、踊り子として幸せに過ごしていた街を俯瞰しつつ、昔、歌っていた「ラ・ヴィ・アン・ローズ」の鼻歌を歌うシーンが、自分へのレクイエムのようでもあり、過去をいとおしむようでもあって、印象に残ってます。コルデリアには、母親になるって大変だけどいいな、と思ったので、「いつか子供ができたら、相談に乗ってください」と言いたいです(笑)。
大川
ロスコーの行動の目的や正体は、終わりのほうにならないと分からないのでまだあまり話せないんですけど、やっぱり人気の奇術師として颯爽と登場した回はカッコよかったです。できるなら、もっと奇術師として活躍したかったですね(笑)。ロスコーにかける言葉は、「良くやったね。がんばったね」です。最後まで見終わったあとに、ぜひこの言葉を思い出してみてください。
――自分が演じた以外で好きなキャラクターは?
悠木
ロスコーです! 原作者の桜庭先生と対談させていただいたとき、「かっこいいです! 大好きです!」とお話ししたら、「原作では、ここまでイケメンだという設定の人はいないんですよ」とおっしゃっていて。そのときは、まさかこんな展開になるとは思わなくて……。でも、知れば知るほど謎が多くて、素敵です。あとは、王様もせつない!
江口
ゾフィさんです。いつも作ってくれる食べ物がおいしそうで、僕の朝ご飯もあんなに豪勢だったら嬉しいのになあ。
木内
リヴァイアサンです。速水(奨)さんが声をあてていたから、というのもあるんですが、すごくかっこよかったです。
下屋
やっぱりコルデリアですね。「こんな強いお母さんっているんだな」と憧れるし、本当に素敵な女性だと思います。
沢城
ココ王妃の身代わりとして死んだメイドが、実は気になっていて(苦笑)、触れてみたい気持ちです。
大川
ブロワ侯爵とロジェ、オカルト省と科学アカデミーのトップの2人の大人の対立がおもしろかったです。菅生(隆之)さんと石塚(運昇)さん、2人の先輩の芝居も堪能させていただきました。
――最後に、今後の見どころと、視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
悠木
ここまできたら、もう最後まで観ないとモヤモヤしてしまいますよ!(笑) これまでのすべての話がきちんと意味をなして、完結していくので、みなさんのなかでも何か答えを見つけてもらえるのではないでしょうか。ヴィクトリカと一緒に私も成長できるように頑張っていますので、最後はどこに辿り着くのか、ぜひ見守っていてください。
江口
第22話からはもう、「まさか、こんなことに……」という怒濤の展開が続きます! これから、それぞれのキャラクターの立場や人生が、大きく動いていきます。これまで何度も、「2人は離ればなれになることだろう。しかし、心はずっと離れまい」というセルジウスの予言が出てきたんですけど、果たしてその言葉が正しかったのか……どうか2人を応援してください!
木内
当初は推理モノだと思ってたんですけど、途中からヴィクトリカと一弥の恋物語、という印象が強くなってきて、僕自身も行く末が気になっていました。2人がどう決着をつけるのか、楽しみにしていてください。
下屋
1人1人のキャラクターの思いが丁寧に描かれるなかで、みんなが本当に壮絶な人生を歩んでいきます。とにかく、最後までぜひ観てください!
沢城
アフレコが始まったときは、ずいぶん昔に起こった、遠く離れた国での出来事だと思っていたのですが、最終話を迎えてみると、復興へ力をそそぐ今の私たちの姿に重なるお話になっていて不思議な心持ちです。そういう意味でも、ぜひ最後まで観ていただきたい、と思わずにはいられません。
大川
まさに今日、最終話のアフレコを終えたばっかりです。家でリハーサルをしているとき、Bパートの後半、不覚にも泣いてしまいました。物語がまさかこんな風に終わるとは想像がつかなかったので、僕が何を観て泣いたのか、ぜひその目で見て、感じてください!